和魂洋才 史上初？ ～津軽海峡遠泳横断日豪同日フィニッシュ～

２０１８年７月１８日　１６：００　農林水産省農泊推進説明会で岩手県盛岡にいたピットインスタッフに一本のメールが届いた。

「Hi, I'm swimming tonight, leaving Tappi at 10:30 pm and starting swim from Kodomari at about midnight. I just got back from meeting my skipper, Captain Mitsubaru at the boat. My observer from the Japan Channel Swimming association is called Mika Kume, but I haven't met her yet (she is on way from Tokyo). Tried to text your mobile but not working. Andrew」

翻訳：今日の夜、津軽海峡横断遠泳に挑戦します。夜、１０：３０に龍飛を出発して小泊（権現崎）を真夜中１２：００頃スタートする予定。たった今みつばる船長（伊藤氏）との打ち合わせから帰ってきました。 「Japan Channel Swimming association（Ocean Navi）」からはクメ ミカさんが同船する予定だが、まだあっていません（今、東京から向かっているということです）

我々も盛岡からまっすぐ車で向かい、龍飛へ到着したのは21:30。

当初、挑戦は１９か２０日だろうと予想し、民泊宿屋PittINN宿泊を４泊５日（１４~１８日）の予定で組んでいたが、１日早く１７日にチェックアウトして切り上げた意味にようやく気付いたのは、これまで長年、津軽海峡の遠泳を支えてきた水嶋船長（三厩）と話した時だった。

「おがしい時に出発すれば　あっというまに流されでまるでばな～」

津軽海峡の潮の流れの厳しさを地元の漁師として知っているだけに、１８日真夜中の挑戦の決断。その判断に狂いはないと確信した。




＊写真は、普段は冷静で落ち着いた雰囲気のAndrew氏だが、出発前、気合いと興奮で熱いまなざしが印象的だった。（右から伊藤船長、Andrew氏、奥様、長男、次男）



＊写真は、父親Andrew氏の挑戦成功に向けて一丸となって船上で手伝うAndrew氏家族と伊藤船長。

＊固い握手とアイコンタクトでAndrew氏と家族の成功を祈り、船を見送った後、別のアメリカ人のお客様がチェックインした民泊宿屋PittINNへ龍飛から戻ったのは夜中１２：００を回っていた。疲れていながらも、Andrewが必死に闘っていることを心の中で応援しながらあっという間に眠ついていた。。。

２０１８年７月１９日　朝６：３０

いつもは朝早いのだが、やはり疲れていたのか、仕事仲間の電話で目が覚める。。。　「あっ　朝打合せの約束をしてた！」

飛び起きて半分寝ぼけながらも（民泊）リフォームの打合せをし、民泊施設の材料調達にいっていた９：００頃に電話が鳴った

「もうすぐ到達するみたいだ。頑張っているよ！　オーストラリア人。　日本人もちょっと後だけど、なんとか二人成功すればいいな！！」

興奮気味に連絡をくれたのは水嶋船長（津軽海峡の遠泳を支えてきた）の奥様からだった。

「これまではリレーだったり一人での挑戦だったりで、今年から２人の同時挑戦始めてるけど、2人成功、しかも日本人と外国人の同時成功となればこれはたまげだもんだ～」

少し声を震わせながら

「おめだの方（Andrew氏）　成功した。　おらほ（水嶋船長が先導する日本人挑戦者）ももうすぐ成功するようだはんで、おめだの方、陸で待ってらって。　わ～　まんず　二人成功すればほんとにうれしじゃー」

一本目の連絡から１時間後のこと。

「明日も外国人が挑戦するみたいで、津軽半島龍飛と小泊の権現崎も世界さ少しづつ有名になってきてらっきゃ～」

疲弊する地方に、少しだけ希望を感じるような気がした。。。

さて結果はどうなっただろう？

その報告を待ちながら、自分のやるべき仕事をしている。